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ここは私達の世界です【HUNTER×HUNTER】続番外編

第19章 彼と私のヒトコマ



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彼女を助手席に座らせて朝食を取る事になった


病人に良いとされる食べ物を検索した所オカユ、バナナ、スープ、ゼリー、ヨーグルト等コンビニで揃う物ばかりだった

体調不良とは縁の無い自身がその中から選び抜く事は困難であり全て購入した

これだけあれば彼女が今の状況に適した物を選ぶ事も可能だろう


湯の入ったインスタントのオカユとコーンスープを凝視していた彼女だがどうやらヨーグルトを食べるらしい

少し驚いた顔をしていたが、ガツガツとかきこむ様子から食欲はあるようだ

自身は昨日パン屋にて朝食用に購入していた物を食べる事にする

ヨーグルトを平らげた彼女は次にスープの蓋を開いた

熱そうに顔をしかめながらもスープを飲む彼女は何やら急いでいる風に見える

尿意に限界が近付いているのかもしれない


「はい、体温はかって。」


「………っ今ですか……?」


「今。」



食後すぐは体温が上昇する

食前や食間に検温するのが適切だが排泄してしまうと一時的に体温が下がるので今のタイミングが適切なのだ

説明するよりも先に体温を計りトイレに行ける環境を整えてやった方が良いだろうと判断したのだが

彼女は不思議そうにしていた

頬に触れた際、おおよその体温は把握出来ているが彼女には数字を見せた方が話が早い

体温計が割り出したのは37.8度だった

未だ急いだ様子でスープを飲み干した彼女は次にオカユを手に取った

……………全て食べる気でいるのだろうか



「トイレ行って来たら?」


「えっ……今……?」


「別に今じゃなくてもいいけど。」


「……………」


確かにマナーとして食事中に席を立つのはどうかと思うが車内に二人、誰も気にする相手もいないだろうと思っての提案だったのだが彼女は席を立とうとはしなかった

彼女は普段だらしがない事をしたりするが意外に奥ゆかしい一面を持ち合わせている




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