第73章 妊娠記録②事実報告
「出産のお祝いは何にしようかな」
「……それ、気が早くないですか?」
「十月十日なんてあっという間ですよ。にしてもどうしようかな、申し分ないほど活用頂けたようなのでまたアダルトグッズでもいいですが…すぐに2人目妊娠されても困りますしね」
「え、いらないですよ そんなの!そんな出産祝い聞いたことないです!」
「今後はその辺も御無沙汰になるかと思いますのでね。同じオトコとしては旦那様へ慰めのお気持ちと言うか」
「はぁ?絶っ対いらないですから!」
からかうようにふふっと笑うパリストンは余裕の顔を崩さない。リネルは大きく息をついてから 改めて礼を述べる。
「…ありがとうございます。精一杯やるので 今後ともよろしくお願いします」
「こちらこそ。今更リネルさん以外のパートナーっていうのもしっくりきませんしね」
「あとついでに…」
「ええ」
「今日は折角来たので…ちょっと気になる事を指摘してもいいですか?」
「はい。なにか?」
リネルは、目を大きくし首を傾げるパリストンにハッキリと告げた。
「とりあえず客人用の紅茶は今後はデパートレベルのものに変更させてもらいます、少しでも節約していかないと」
「…リネルさんにお茶をお出ししたのは失敗でしたね」
「ご存知かはわかりませんが勝手に謎の経費が落ちてることを不信に思っているようでミザイストムさんがビーンズさんに調査依頼出してますよ。注意して下さい」
「…はぁ ココは目ざとい方が多くてホント困りますよねぇ 」
相変わらず笑顔を崩さぬパリストンは 肩をすくめ、4度目の溜息をついた。