第69章 休日デート/ほのぼの
話の切れ目に リネルは視線を膝に落とし 言いづらそうに小さな声を出した。
「ねぇ、ひとつ聞いていい?」
「なに」
「この際だからハッキリ聞いておきたいんだけど……」
「だからなに」
「イルミは、…その…自分の子供が欲しい?」
「なんで?」
イルミは驚きもなくその質問の是非を問い返した。
リネルは下を向いたままに答えた。
「どこまで本気かわかんないけど。…キキョウママやゼノおじいちゃんに子供見たいって言われた事あるし……」
すぐに言葉の意図を読み イルミはそれを明示する。
「つまりうちへ来た以上、それが必須であるなら産んで育てるのが嫁である自分の役目のうちだと思ってるって事?」
「まぁ…そうなる、かな」
「その辺は潔いね」
「………」
リネルは複雑な顔つきで目線を膝に落とす。
考えるように少しの間を置き、イルミは答えを返した。