第69章 休日デート/ほのぼの
一旦集合する事になった幻影旅団の待ち合わせ場所にて。マチが声を出す。
「あ、来た。シズク」
「もう集合場所にいたの?」
「悪い。ヘンな男どもにしつこく絡まれてついボコりそうなっちゃったから自発的に離れた」
「それは仕方ないね。」
クロロがそこへ近づいた。
「遅かったな。お前ら何してた」
クロロは腕組みをする、そして近付くシズク達に呆れた顔を見せた。シャルナークが得意げにクロロに告げた。
「そこで偶然リネルに会ってさ」
「リネルに?あいつこんな所で何してたんだ?」
「ゾルディックの旦那とデートしてた」
「ほう」
クロロは興味深そうな顔をした後、シズクが手にするぬいぐるみを目に止めた。
「どうした、それ?」
「リネルさんの連れの人に買ってもらった」
「そうか」
クロロはつい口元が緩んだ。
「団長、何笑ってるの?」
シズクはきょとんとクロロを見上げる。
先日のパーティー時のリネルの様子からすると、派手にヤキモチでも妬いているであろうことは明白、少しでもあの2人が仲違いしているならば クロロとしては面白いの一言であった。
掟や約束事には忠実で レアな能力を駆使し今では旅団に欠かせない存在であるシズクだが、まさかあのイルミに物まで貢がせるとは上出来としか言いようがない。
クロロはシズクの肩にぽんと手を置いた。
「ナイスだ、シズク」