• テキストサイズ

〈H×H 長編〉暗殺一家の嫁

第65章 事実



「どれ、久々に稽古でもつけてやるか」

「え、これからですか?!」

「そうじゃ。文句あるか?」

「いえ……」


ゼノは軽々とその場を立ち上がった。


「孫も皆 年寄りの手を離れると嬉しい反面寂しいもんでな」

「なるほど…」

「ワシがくたばる前にはひ孫の顔でも見せて欲しいもんじゃ」

「え……っ」


リネルはゼノに苦笑いを見せた。


「そんなの確証もなければいつになるかもわかりませんし……ずっとお元気で現役でいてもらわないと困ります」

「なかなか言うわい。言っておくが今日は手加減せんぞ?」

「えぇー?!それも困ります!」

「なに、遠慮はいらんて」

「遠慮してません!」


ニヤリと笑った後 スタスタと稽古部屋の方へ足を進めるゼノに リネルは気後れする思いで 着いて行った。



/ 497ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp