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〈H×H 長編〉暗殺一家の嫁

第64章 翌日



「おはようございます…」


厚い扉をノックした後、例の会議室へ足を踏み入れた。
机がコの字形に並び 雰囲気だけで重々しいここでの会議は正直あまり好きではなかった。
部屋に入るや否や 部屋の雰囲気に不似合いな可愛らしい声が耳にとんだ。


「あらリネル、お久しー!」

「…ビスケ!ビスケもまた試験官やるの?」


久々に見るビスケの隣に座り込むと、すぐ様世間話が始まった。ビスケにここしばらく顔を見せなかった理由を問えば、ある宝石商が所有する鉱山の調査発掘へ出掛けていたためだと目を輝かせながら説明をした。

それをしげしげ聞いていると 他の参加者達もどんどん部屋へ入ってくる。ジンの隣ではチードルが小言を述べていた。


「ったく、かったりーなー」

「文句ばっかり言うのやめなさいよ、ジンも次は試験管手伝うっていうのは既に決まったことなんだから」

「欲しいってやつにゃみんな資格やったらいいだろーが、大事なのはハンターになってから何をするかだと思うがな」

「それじゃ資格の意味ないし そんな統制ない事出来る訳ないでしょ、バカなの?」

「うるせーないちいち、ものの例えだろ!小姑かおめーは!」

「なんですって?!」


2人のやりとりを相変わらずだと思い リネルは小さな溜息をついた。





「パリストン、お前に聞きたい用件が色々あるんだが」

「なんです?ミザイさん」

「来期予算の中の公共からのバックマージン、何度計算しても金額が合わないんだが…知らないか?」

「嫌だなぁ僕を疑ってます?」

「お前の事だ 何か隠してるだろ」

「あはは…もう!ご冗談を!」


そろそろ開始時間も迫っているのに本題に入りそうもない部屋の雰囲気に リネルが声を張った。


「あのー皆さん!そろそろ本題始めましょ、会議室も時間で押さえてますし時間伸びるとまたビーンズさんに小言言われますし、ね?」


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