第63章 翻弄
イルミはくたりと胸元に頭を預けてくるリネルの身体を押し倒した。達したばかりの汗ばむ身体を力なくベッドに預け、リネルは荒い息の中 イルミを見上げていた。
「…はぁ…はぁ…」
「そろそろ限界。俺もイカせて」
「…んっ、……っ…んっ」
小さく収縮する秘部に自身を奥まで挿れ直し 押し付けるように体重を預けた。
イルミの尖る鼻先から汗が伝い それが一滴 リネルを小さく濡らす。リネルはイルミの顔にそっと片手を伸ばし指先でそれを拭ってみせた。
「イルミ…って、…そんな汗かくんだ…」
「ま、人間だしね」
「初めて…見たかも………」
「そうだっけ?」
早口でそう返した後、イルミは思うままに抽送を繰り返した。身体のぶつかる音がリネルの耳に届く。急に激しく奥を突かれる深い快感に リネルは戸惑いすら感じてた。
「んあぁっ……、やっ…待って…っ…」
「余裕はないって、言わなかった?」
「激しっ、もっと…っ、ゆっくり……」
「無理。ああいう顔見せられると、さすがに理性は飛ぶ」
一気に動きを大きくする。リネルは腰を打ちつけられ 揺さぶられる中、必死にイルミの名前を呼んだ。
「…イルミっ」
「なに」
「…さっきの、もう一回っ、言って」
「さっきのって?」
「…言って…っ」
イルミは少しだけ動きを緩め 喘ぎ乱れるリネルを見すえた。
「好きだよ」
「…っ…もっと…っ」
「好き」
「…んっ、…っ…」
イルミに片脚をとられ 肩にかけられる。リネルは深まる刺激に 目を細めながら質問を投げた。
「…イルミは、…わたしっ…に…聞かない、の?」
「聞いて欲しいの?」
イルミは再び律動をはじめる。
限界が近くその動きも激しさを増した。
「オレのこと好き?」
「……、き……好きっ……っ……」
「知ってる」
「……っ……なんで……っ……」
「リネルを見てれば、わかる…………」
イルミはそのままリネルの中に熱い欲望の全てを吐き出した。