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〈H×H 長編〉暗殺一家の嫁

第63章 翻弄


イルミは膨れたモノをリネルの秘部に淡く擦り付けた。


「挿れる?」

「んっ……」


リネルは深い息を繰り返しながら、イルミを見上げていた。


正直、今すぐこのまま奥深くまでかき乱してもらいたい。しかしこういう行為の最中は いつも自分ばかりが翻弄され 快楽に酔わされているように思う。今日くらいは自分からも奉仕をしたい、悦ばせたい、単純にそう思った。


「…待って。……私も、シたい…」


イルミの肩を両手で起こし、大きな身の下から移動した。向かい合うように座り込むと 反り返るモノを優しく握り それをゆっくり上下に動かしてゆく。手の中でピクリと反応するソレに触れているだけで リネルの口内が熱くなってくる。リネルは思い切り、ごくりと喉をならす。


「舐めたいの?」

「…、イルミにも…気持ち良くなって もらいたい…」


イルミは焦点のずれた瞳で見上げてくるリネルを見据えた。
だらしないくらいに乱れた様で挿入を懇願してくるかと思えば、リネルが自ら口淫を提案してくるとは予想外だった。

思い切り、薄く開かれたリネルの口元に目線が飛んだ。潤む唇から覗く柔らかそうな舌に導かれるよう、指先でリネルの唇をなぞり その中に指を深く入れ込んだ。


「はっ…くちゅっ…、…いい…っ?」


見せつけるように舌を動かすリネルに釘付けになる。
それはなかなかに、扇情的な光景だった。

温かく柔らかく、それでいて撫でるような確かな刺激を受け、脳が先の行為を勝手に推測してしまう。指を自身のモノに見たて 唾液を絡ませながら丁寧に愛撫して見せるリネルに告げた。


「いいよ。舐めて」

「……イルミも、気持ち良くなって……」


リネルは身体を屈めると 握ったイルミのモノへ顔を近付けた。

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