第47章 恋話
「ねぇ、せっかくだし少し呑もうよ」
片付けが終わり キルアとゴンに並び リビングのソファに腰掛けテレビを見ていると、ヒソカがワインボトルとグラスを持ち出した。
「私はいいけど。呑めるの?キルアとゴン。キルアはいけそうだけど、ゴン」
「うーん…オレお酒は飲んだことないけど」
「じゃ、ゴンは少しだけ。ま、さっきリネルが買ってきたジュースもあるしね」
「大丈夫かよ、無理するなよ」
「もちろん!」
先程に購入してきたお菓子やつまみになりそうなものをテーブルに並べ 自宅飲みとも言える飲み会がスタートした。
「かんぱーい!」
「つまみ少なくねー?」
「キルアはさっきご飯食べたでしょ、どんだけ食べるつもり?」
「成長期なんだろ。」
「オレもわりと食べる方だとは思うけどキルアはほんとによく食べるよねー」
「ん〜 なら なくなったらジャンケンで負けた人が買いに行けばいいんじゃない?」
「いいよ!オレジャンケン得意だし」
「きたねーぞ、ゴン」
最近では 仕事の後はまっすぐ帰宅する事が当たり前となり、殆ど他所の人間と会話をすることもなかったリネルにとっては それなりに楽しい時間となった。
性格も生活スタイルも価値観も全く異なる四人ではあるが、このようにゆっくり会話をする事自体が初めてとも言え それなりに話題は尽きないもので あった。
想像以上に会話も盛り上がりを見せ、不思議なメンバーではあるものの 笑顔もまじえながらの楽しい会となった。
「ヒソカ~~!手品見せてよ~!」
「ゴンのお願いなら仕方ないな♡」
「ゴン、顔赤い…酔ってる?」
「かもな…」
こうして あっという間に数時間が過ぎていった。