第46章 家出
「リネル、本当に今日泊まっていく気?」
他愛ない会話をしながら食事をしていた折、ヒソカがリネルに冗談まじりに問いかけた。
「うん。ダメ?」
「構わないけど。ちなみにこの家ベッドが1つしかないけどリネルは誰と寝たい?」
「私寝ないから大丈夫」
「もう、強いて言うならだよ」
リネルはニヤニヤするヒソカの顔を見てから、キルアに視線を向けた。
「ならキルアと寝る」
「えっ、オレかよ?!……ゴンじゃなくて?」
「えと、……ダメ?」
「や…、ダメじゃねーけど…」
派手に驚き少し照れるような顔をするキルアと目が合うと リネルもつられ、 少しだけ目を泳がせた。
キルアの隣に座っていたヒソカが キルアにそっと耳打ちをした。
「よかったね」
「う、うるせーな、」
「でもここは喜ぶ所じゃないだろ。男として見られてないってことだと思うけど」
「別に喜んでねーって!」
ヒソカは面白そうに顔を上げると、ゴンに目線を向けた。
「リネルはてっきりゴンて言うと思ったけどね」
「えっ、ダメだよオレは!我慢出来なくなったら困るからさ」
「クク そっちの方は意外と早熟♡?」
「おいゴン!!!」
「……」
3人の視線に ゴンは当然という口調で弁明を返した。
「え?!だってこの前ジンが言ってたんだ!この仕事してるとそういう機会もなくもないと思うけど、やたら女の人と一緒に寝たりするなって。我慢出来なくなって後後面倒な事になるかもしれないからって。…ジンの言うことだし、ちゃんと守ろうかなって思っただけなんだけど…。
なんかおかしかった??」
「お前な…言い方選べよ…」
「堪らないなぁゴンは」
「なんか私 ゴンには、勝てない気がする…」
「で、結局どうする?リネルはこの際ボクと寝る?」
「ざっけんな!てめ、いい加減にしろよ!」
「んー、でもさ。ヒソカって身体大きいしそれだとリネルが寝にくくない?」
「そこかよ!!」
「ゴンはほんと可愛いな♡ボクがゴンと寝ようかな」
「それもダメだろ!」
こうして冗談まじりの会話を賑わせながら夕食の時間は過ぎていった。