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暖かい氷を私にください。《ユーリ!!! on ICE》

第3章 寒い 〜It's chilly〜





『勇利~!』



私はリンクに響くほどの大きな声で勇利を呼ぶ



『?!どうしてここにいるの?!え?』



突然私が大声で呼ぶものだから勇利が焦っている。思わず笑ってしまう。



『おばさんが勇利と一緒に雪かきして欲しいって!』



『えー!こんな寒いのに雪かき?!』


不満そうに叫ぶ。


『仕方ないでしょ?!この町には珍しい大雪なんだから!旅館が潰れちゃう!』


『しかたなかな~!』


訛った九州弁で答える。


『まぁそれは後回しにしても滑るんしょ?その靴を持ってるってことは。』


『うん。少しだけね。』


勇利は何故か嬉しそうに笑っている。


『どうせならあのプログラムを滑ってよ!僕が好きなあれ!』



『あぁ~、?Dilexit me ad vos (愛する君へ)?』





敵国の王子に恋してしまった王女が辛い思いを秘めているのだが、また王子も王女を思い募らせる切ない話となっている。
まるでロミオとジュリエットだ。




『勇利なんでこんなプログラムが好きなのよ』




『なんだか、これが1番自身を表現されている感じがして素敵だから…』



赤面しながら勇利が語る。




『私がDilexit me ad vosにか笑笑

仕方ないな笑、今回だけだよ?』




実はこのプログラムはあの時のグランプリファイナルで滑っていたプログラム。



本当は思い出してしまうから、避けたいのだが勇利が赤面してまで、語ってくれたのだ。我慢しよう。




人滑りしていると西郡ファミリーも入ってきた。
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