暖かい氷を私にください。《ユーリ!!! on ICE》
第11章 選択そして贅沢
ヴィクトルside
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試しにアイスキャッスルはせつのリンクを滑ってみる。
なにも問題はなかった。
(これが彼らを成長させたリンクか...。)
そう思いながらリンクを見渡す。
勇利が僕に見とれているから早くリンクに入れるために念を押す。
するとが初めて僕の目の前でこれでもかってくらいに爆笑する。
(か、可愛い...!)
そう思いながらリンクの上を滑る。
(は多分あの体つき的に体幹トレーニングとかしているね...。1度滑らせてみるか。)
そう思い僕は彼女に滑ってみないか提案する。
彼女の顔つきを見て、無理かな...と僕は思ったしかし、彼女は滑ると言ってくれた。
僕は、優子さんにが出た最後の大会、グランプリファイナルで滑った演技の曲を流すようにお願いした。正直、彼女の武器であるジャンプ、4回転フリップも見てみたかった。
4回転のジャンプが2つ、3回転を4つも入れているこのプログラムを見た時、僕は唖然としたことを覚えている。
男性選手でも血を吐きそうなほど体力を消耗しそうな演技だからだ。
・・・・
そして演技が始まる。
彼女はジャンプを飛ぶ時の高さがすごいと思う。そして手を組むのではなく挙げたりして飛ぶ。
まるでロシアの選手のようだ。
そして次は自身の代名詞、4回転フリップだ。
彼女の瞳にはひとつも曇がないように見えた。
勇利は近くで彼女を心配そうに見る。
そして彼女がジャンプをする。
高さに申し分はない。
彼女は無事に4回転半周り切り、綺麗に着氷した。
そして演技が終わると彼女はリンクの中心で寝そべってしまった。
『!!!』
僕は心配になって勇利と一緒に彼女の元へ行く
彼女と目が合うと当の本人は
『あはははは!二人とも変な顔』
と笑いだした。
僕と勇利は目を合わせるとお互い笑ってしまった。
リンクに僕達の笑い声が響いた。