第8章 朝ご飯の卵焼き
ただ毎日あいつが作ったものが食べれるこの三人が限りなく羨ましい。
その気持ちがついつい口に出てしまった。
「用が済んだらさっさと帰れよ。もう夕飯の時間だろ。
お前らはいいよな、あいつが作った飯があって」
「何だよ、トラ男。腹減ってんのか?じゃあウチ来るか?」
さっそく両手に中華まんを持ってむしゃむしゃ食べながらルフィは言った。まるで友達でも誘うみたいに。
「いいのか…?」
いいのだろうか。急に未成年しかいない家に上がるなんて。
予想だにしない返事に戸惑うが、こんなチャンス二度とないかもしれない。
「いいんじゃないの?ルフィがそう言ってるんだし」
「ルフィが食う分が減るだけだ」
ナミとゾロの同意ももらって、ローはアンの家に行く決心を固めた。
アンはいい顔をしないかもしれないが四対一だ。こちらが優位なのは違いない。