第7章 弟の進路
ルフィ達が通う私立グランドライン高校は、アンの母校でもある。
クラスは成績順で、ルフィとゾロ、ナミは一番最後の2年F組。ちなみにウソップはE組。
ナミはもう少し上の、BがCクラスのはずなのたが、本人がF組を希望したらしい。
ゾロは施設長さんが来てくれることになったし、ナミは後日ノジコと電話面談になったと言っていた。
(……ルフィ、逃げ出してなきゃいいけど)
「ホロホロホロ…、久しぶりじゃねぇか、アン」
校舎を歩くアンを横から顔を覗き込んだのは、ゴスロリファッションに身を包み、くまのぬいぐるみを抱いたこの学校の美術教師だった。
「あ、ペローナ久しぶり!」
「お前元気だったか?忙しいってちっとも新居に遊びに来てくれないじゃないか!」
ペローナはアンの高校の同級生で、数少ない友人の一人。大学を卒業後、母校の美術教師となった。
ぶっきらぼうな話し方とは裏腹に心配性で内面は優しい。
高校時代から付き合っていた、この学校の校長ミホークと最近結婚して、新居にお呼ばれしていた。
ごめんと謝るアンに、頬を膨らましていたペローナは「仕方ねぇな」と笑った。
「弟の三者面談か?まだ時間あるんだろ?私の部屋に寄って行け。ココアとお菓子出してやる」