第4章 見返りは弁当を
「なあなあ!ってことはここで腹いっぱい食った分全部お前が払ってくれるのか?」
ルフィはキラッキラに目を輝かせる。
「…ああ、好きなだけ食え」
「よっしゃー!!トラ男って、ちょーいい奴じゃん。よかったな、姉ちゃん!」
よくない。全然よくない。話がうま過ぎる。
「医者ってのは気前がいいんだな」
「バカなの、ゾロ。裏があるに決まってるじゃない。
ちょっとあんた!アンちゃんの身体目当てとかじゃないでしょうね!?」
(…なんでそうなるんだ…)
女二人は不審者でも見るような目をしていた。
「…そんなわけねぇだろ。ちょっとした投資だよ。お前もばったもんのブランドバッグ持ってねぇで、これでホンモノ買ってやろうか?」
ローは限られた金持ちしか持つことができない、某ブラックカードをチラつかせた。
「お兄様と呼ばせてください!!」
ルフィと同じ、キラッキラな目になったナミはローのスマホを借りると早速何かをポチッている。
純真無垢な弟達を手懐けたローは満足そうに笑う。
その顔は悪人にしか見えなかった。