第12章 波乱の夏休み
花火が終わると、そのままお開きになった。
少し酒が入って酔っ払ったコラソンを連れて部屋に戻る。
部屋のシャワーを軽く浴びた後、すぐに布団に入ったコラソンはいびきをかいて夢の中だ。
昼間眠ったせいか、ローはなかなか寝つけなかった。窓辺から空を見上げると月と星が輝いていて、マンションから見る景色とは比べものにならない。
アンももう眠っただろうか?
できたらこの夜空を彼女と見上げたい。
ローは自然と部屋を出て、階段を降りて外へ向かった。
アンが温泉を入ったのは一番最後だったから、汗だくで気持ち悪かった身体を流して、湯船にのんびり浸かることができた。
(あー、気持ちいい……。ルフィ達もバーベキュー楽しそうだったしよかった…)
急にローとコラソンが現れたのは驚いたけど。すぐに打ち解けて遊んでくれたし。
遊び疲れて三人はもう眠っているだろう。
(夏休みのいい思い出になったよね)
ゆったりした気分で肩までお湯に浸かる。
爽快感と心地よい空腹感を感じていた。
(私の楽しみはこれから…)
アンは誰にも気づかれることなく、ほくそ笑んだ。
邪魔者は誰もいない。