【ヒロアカ 】変態に好かれても良いことなんてない!【轟焦凍】
第12章 合コン行かない?
爆心地事務所勤務三日目、仕事終わりにみんなと麻婆豆腐の作り方の勉強会を開催した。
師匠から教わった麻婆豆腐の作り方をみんなにそのまま教えるとみんなとても飲み込みが早く、すぐに美味しい麻婆豆腐が作れていた。
そんな勉強会のさなか、矢部さんが私を合コンに誘ってきた。
『え、合コン!?』
「うん!雪乃ちゃん一緒に行こうよ〜」
『えぇぇ…でも私休みの日は実家の蕎麦屋で仕事しないといけませんし…』
「良いじゃないですか〜たまには息抜きも大切ですよ?」
袴田さんのこの一言に安本さんがうんうんと頷く
『息抜きどころか慣れない環境に息が詰まりそうですよ…』
「お相手は上鳴さん率いる独身ヒーロー達なんだけど、こっちはなかなか人が集まらなくてね…しかも可愛い子呼ぶって約束しちゃったから後に引けなくなっちゃったのよ!だからさ、頼むよ〜」
『勝手に約束されても、ねぇ…』
「あ、轟社長と付き合ってるから合コン行けないんですか?」
「実際どうなんですか?」
袴田さんと安本さんが矢継ぎ早に私を責め立てるように質問攻めする。
『みんなそれ聞くけど、轟社長とは付き合ってませんっ!』
「「「じゃあ来れるよね?/来れますよね?」」」
『………はい。』
「じゃあ今週土曜日の13時に折寺駅前集合ね!」
こうしてプライド高い私はまんまと矢部さん達の策にハマって合コン行きが確定した。
『何でこうなるんだか…』
私の嘆きは青空に溶けて消える。
勉強会の後片付けも終えて夕方5時、私達は食堂を出て事務所のエントランスまで降りる。
「雪乃今日は遅かったな」
エントランスには私の送迎の為待っていた轟社長。
何度も断ったのに、今朝拉致るように車に乗せられて強制的に事務所まで送り届けられたのは記憶に新しい。
『…勉強会開催してたので遅くなりました』
「そうか、雪乃は仕事熱心だな。だが、あまり無理するなよ」
『はいはい』
テキトーにあしらいつつ私は轟社長の車の助手席に乗り込む。
今朝の事で抵抗しても無駄だと言うことを学習したからだ。
「素直だな、このあと何処に行こうか」
『うちまで真っ直ぐ送ってください。寄り道したらすぐ車から出ていきますから』
「…出ていかれるのは困るな、分かった。」
私を乗せた車は自宅へと走り出した。