【ヒロアカ 】変態に好かれても良いことなんてない!【轟焦凍】
第9章 うそ…でしょ…
〜雪乃視点〜
時は1時間ほど遡る
私は家から15分の最寄の市営地下鉄・風花駅までついた
2時間の内訳はこうだ
家から風花駅まで15分
風花駅から凝山駅まで50分
凝山駅から雪赤神駅まで30分
雪赤神駅からバスでショート事務所行きに20分乗った後5分歩けばショート事務所。
これだけ見てお分かりのとおり公共交通機関で行くショート事務所はとにかく面倒くさい。
これより楽なルートは無くこれが最短だって言うんだからもう公共交通機関だと通うのも嫌になるレベル
本当、原付が無いのは死活問題だから取りに行かざるを得ない
面倒くさいなぁと思いつつも私はPASMOを翳して改札を通り、ちょうど良いタイミングに来た凝山行きの電車に揺られる
平日の昼間だというのに電車内はそこそこ混んでいて座る余裕はないから立って携帯にイヤホンを繋いで音楽を聴きながら漫画を読みふける。
そうしてると意外と時間が早く感じるもので気づいたら凝山駅についていた。
私は凝山で降りて階段を登って中央改札からPASMOを翳して出る。
凝山駅は私の風花駅より駅地下が充実してる為私は普段あんまり来ない駅だしちょっといろいろ見てからでも良いかなと思って寄り道を決め込んだ。
まず目に入ったのは有名ブランド店Te chichi
きれいめだけど無難にならない服が多くて私も愛用してるブランドのひとつ
『あ、このスカート可愛い!』
私は店頭にあったスカートを手に取って鏡で合わせる
そして隣のワンピースも手にとって洋服選びを楽しんでいると…
「あの、すみません」
後ろから男の人に声をかけられた
『はい?』
振り返ると中肉中背で黒ずくめの服装をした男性が立っていた
「僕、この辺りで美容師をしてまして…あなたの美しい髪を見て是非カットモデルをやっていただきたいと思って声をかけさせていただいたのですがカットモデルとか興味ありますか?」
この近くに美容室が無いことを知ってた私はこの男の胡散臭い笑顔と相まって警戒心が強まった。
『…ごめんなさい。他をあたっていただけますか?』
そう言って商品を元の場所に戻して店を出ようとすると男に手を掴まれた。
「待ってくださいよ〜老舗蕎麦屋ゆずかわの娘でショートの想い人の柚川雪乃さん♡」
『!?…あなたなんで私の名前っ…んっ…!』