【ヒロアカ 】変態に好かれても良いことなんてない!【轟焦凍】
第8章 爆心地ヒーロー事務所!
またまたぁ〜!なんて言ってからかってくる矢部さん。
時計を見るともうランチラッシュの時間になっていてサイドキックが次々と社員食堂に入ってくる。
「お、来た来た」
「さてやりますか〜」
みんなサイドキックの人達が入ってくると別人の様に仕事ペースが上がった。
仕込みの時はあんなに手が遅かったのに、ランチラッシュになるとみんな凄いペースで客をさばいていたから私は空いた口が塞がらなかった。
「お、雪乃ちゃーん!今朝ぶりだね」
受け取り口にチャージズマがいて、私に声をかけてきた。
『あ、チャージズマさん』
「え、ヒーロー名?あぁ、そか俺本名教えてなかったな。俺の本名は上鳴電気!電気くんって呼んで欲しいなぁ」
ニカっと笑う電気くん。
その笑顔に私は少し癒された。
『あ、うん…電気くん!ご注文は?』
「チーズバーガーセットおなしゃす!」
食券を私に渡す
『飲み物は?』
「コーラ!」
『かしこまりました〜チーズバーガーセット、飲み物コーラお願いしまーす!』
「はーい」
矢部さんが返事をしてコーラを機械で入れながらチーズバーガーを作ってくれている。
『矢部さん、私サイドのポテトやります』
「お願いしまーす」
機械の中にあるポテトをMサイズ用の厚紙袋の中に入れてトレイに乗せる。
コーラとチーズバーガーも矢部さんからもらって電気くんに渡す。
『お待たせ致しました』
「おぉ!ありがとう〜…ん?ポテト結構盛った?」
『今朝駐輪場まで案内して貰ったから、そのお礼にポテト少しサービスしときました』
「マジか!サンキュー雪乃ちゃん!!」
仕事頑張ってねバイバーイと言って陽気な笑顔でトレイを持って手を振りながら受け取り口から離れてく電気くん
私も彼に釣られて笑顔で手を振る。
可愛いなぁなんて思ってにやけ顔が止まらないでいると
「ざる蕎麦1つ頼む」
ここにいるはずのない聴き慣れた声が聞こえて、ん?と思ってそっちの方向を見ると…いたよ、轟社長が。
急に昨日と一昨日の事を思い出して顔が真っ赤になる。
他の人のサポートに入って見てないフリを決め込むと轟社長は厨房内に勝手に入ってきて私の頬を両手で包み込み自分の方へ向かせる
「雪乃…随分上鳴と仲がいいんだな」
『……離してください、何で轟社長がここにいるんですか』