【ヒロアカ 】変態に好かれても良いことなんてない!【轟焦凍】
第8章 爆心地ヒーロー事務所!
座って書類を書いていた爆心地だったが、数分で書き終えたのか食券を買って受け取り口に渡しに来た。
「お前、轟んとこの奴だな」
私をギロッと睨みつけながら聞く爆心地
『はい、ショート事務所から来ました小林です。一週間お世話になります。』
受け取り口に置かれた食券には麻婆定食と書かれていて私は半券をトレイに置いて麻婆定食を作りを開始する
とは言え私は和食の料理人、中華は得意ではない。
麻婆豆腐なんて作ったことないよ…と思いつつ袴田さんと安本さん、矢部さんにレシピを聞いてもみんな「麻婆定食はいつも定年退職したおじさんが作ってたから作り方知らない」と言う
引き継ぎちゃんとしてってよぉ〜!と心の中で叫びながら、麻婆豆腐の作り方を携帯でググる
「え、豆板醤って何?」
調味料の棚や冷蔵庫を見ても豆板醤が見当たらない
作れませんなんて言えないしどうしようと思って棚を漁っていると合わせ味噌と中華スープの素、チリペッパーとガラムマサラと鷹の爪を見つけた。
「チリペッパー?ガラムマサラ?」
携帯で検索してみるとどうやらカレーとかを作る時に使う辛い調味料だということがわかった。
豆板醤が無いこの状況で麻婆豆腐を作るなら中華スープの素でベースを作って合わせ味噌でコクを出してチリペッパーとガラムマサラと鷹の爪で辛みを補填するしか無いと思い、私はそれらの調味料を手に取った。
ゴマ油を敷いたフライパンに長ネギとニンニクのみじん切りと豚挽き肉を入れて炒める。水と中華スープの素、合わせ味噌、チリペッパー、ガラムマサラ、輪切りした鷹の爪を入れて味を馴染ませる。
木綿豆腐を切ってフライパンに入れて満遍なく絡ませる。
最後に水溶き片栗粉でとろみをつけて出来上がった。
味見してみたが、私の中では合格点。
麻婆豆腐かと言われるとちょっと違うかもしれないけど、とりあえず美味しい!
これで出すしか無い!と思って私は麻婆定食を出した。
『お待たせしました!麻婆定食です』
トレイの上に乗せて渡すと爆心地は眉間にシワを寄せて「は?」と声を荒げる。
「全然違ぇ!色も匂いも全くの別モンじゃねぇか!!」
怒鳴られて私は少しビビる。