【ヒロアカ 】変態に好かれても良いことなんてない!【轟焦凍】
第1章 親友が知らんうちに結婚してたっ!
クスクス笑い始める母に父がムキになる
「馬鹿野郎!一子相伝の技術だから他人には教えたくないと思ってた…けど、接客としてアイツがうちで仕事し始めて10年も経ったし……もう家族みたいなもんだから来年から鍛えてやる予定だったのによぉ…」
頑固で融通効かない父が照れながらも従業員を家族と認めていたことを知って私も嬉しく思った。
「延ばしとそば切りできんなら即戦力じゃねぇか!鈴木め…」
ブツクサ言いながら仕込みに戻る父
母は私に小声で
「ここだけの話、お父さん…雪乃ちゃんの為に鈴木さんに技術仕込むこと決意したのよ?うちのことは心配しないで雪乃ちゃんは雪乃ちゃんのやりたいことやって良いよ
今まで、実家に縛りつけちゃってごめんね…雪乃ちゃんのお陰で今もお店やっていけてるの、ありがとうね」
母の言葉に目頭が熱くなった。
母は私の頭をポンポンと撫でる。
私は母の言葉に感謝して、次の日の朝ハローワークに向かった
〜ハローワーク・職業相談窓口〜
【大変お待たせいたしました。27番のカードをお持ちの方…】
ハローワーク独特の機械音声に呼ばれて私は相談窓口に向かい、カードをハローワークの職員に渡した。
「お掛けください」
『失礼します。』
まずは名前、年齢、経歴…その他諸々をハローワークの職員に話した。
「では今は実家暮らしなんですね〜」
『はい、家業以外の事をやってみたいと思ってここに来ました』
「家業?」
『うち蕎麦屋なんです』
「え、そうなんですね〜…ちょっと失礼します」
そういうとハローワークの職員は私の家の住所を見ながらパソコンで検索し始めた。
「え、凄…!食べモグの蕎麦ランキング1位のお店じゃないですか!!」
『そこで蕎麦打ってたんですけど、自分の世界広げたくて…自分の職歴活かせるところじゃないと厳しいのは分かってますがどこか良いとこあったら紹介してください!お願いします!!』