【ヒロアカ 】変態に好かれても良いことなんてない!【轟焦凍】
第1章 親友が知らんうちに結婚してたっ!
この日の夕方からの営業も乗り切って、23:00表の暖簾を下げて店じまいも終えた。
「お疲れ様です〜」
「お疲れっした〜」
正社員の田中さんと鈴木さんが退社。
バイトの2人はもう19時に帰らせてる為いない。
『お疲れ様でした』
私と母は2人で店内を掃除、父は明日使う薬味を仕込んでる
正社員の2人が出て行ったのを確認して、私は意を決して両親にある相談を持ちかけた。
『お父さん、お母さん…ちょっと良いかな?』
2人はなになに?と言いながら手を止めてカウンター席に座る
『…昼間にみんなで話してた事なんだけど』
「え、まさか雪乃にも彼氏が!?」
「きゃー♡えぇ〜誰?どんな人〜?イケメン??」
素っ頓狂な声を出して驚く父と女子高生みたいなノリで聞いてくる母。
『あ、の、ね!最後まで話聞いて!!…このまま蕎麦打ってたら私婚期逃して一生独り身になるんじゃないかって不安だから、外に働きに出ても良いかな?って相談したかったの!』
「…ちぇ、なぁんだ〜そういう話か」
子供みたいに態度を豹変させる母
「駄目だろ、ただでさえうちは人手不足なんだから!だいたい昨今晩婚化進んでるんだからそんな焦る必要はない!
どうしても結婚したいなら見合いでもさせてやるから…」
『それじゃ嫌なの!お見合いより私は恋愛がしたいの!』
「じゃあうちの人手不足はどうすれば良いんだ?」
『新しくそば打ちできる人を雇えば良いでしょ?』
「うちの蕎麦うちは一子相伝の技術だぞ?そんじょそこらの職人に真似できるもんじゃあない!!」
『鈴木さんは職人志望でうちに入ったんだから鈴木さんに仕込んであげれば良いのに!』
「馬鹿野郎!鈴木はまずお客様との接客から学ばなきゃ駄目だ!!」
『去年くらいから私、週2で朝早くから鈴木さんに仕込んでるけどあの人延ばしとそば切りくらいならもうできるよ!』
「んな!?おま…勝手に鈴木を仕込みやがって!!」
「ふふ…雪乃ちゃんの方が一枚上手だったみたいね、あなた。本当は《鈴木は来年から俺が一人前に鍛えるんだ!》って張り切ってたのにね〜」