【ヒロアカ 】変態に好かれても良いことなんてない!【轟焦凍】
第2章 クックコーポレーション面接開始!
〜焦凍視点〜
朝10時頃、俺はサイドキックの緑谷とパトロール中ひったくりの現場に遭遇して犯人を追った。
ひったくり犯は民間人にあたっても尚走り続けた。
民間人に当たらないよう個性を使いたいが、左の炎だと巻き込む可能性が高いと判断して俺は右の氷結を使った。
氷結が地面を這って犯人の足を捕らえた。
これで一件落着…本来ならそうだった。
けど、今日は違った…
『待ってください』
俺のファンを自称する女達とは違う、毅然とした態度の1人の女が俺の腕を後ろから掴んできた。
ファンの女達からのブーイングに対しても『外野はすっこんでてくれませんか?』の一言で黙らせる…この女は威勢がいいだけでなく、度胸もある。
「何だ?さっきも言ったようにファンサービスしてる余裕はないし1人だけ特別扱いとかもできないんだが?」
『別にそういうのを求めてる訳では…
「あぁ、そうか…じゃあ俺に抱かれたいのか?」
この女がどういうリアクションを取るのか興味があって出た言葉だった。
だが、これが彼女をキレさせた。
腕を引かれたかと思ったら膝裏にローキックを喰らわされて地面に尻餅を着いた。
ビターーーン!
腰をさすっていると彼女は俺の上に跨がり襟元を締め上げた
その時彼女の手からふわりと蕎麦と柚子のいい香りがした
『私あんたのファンなんかじゃないし、あんたみたいな傲慢な男に抱かれるなんてまっぴらごめんだわ!
それと、私の携帯ぶっ壊しておいて何?その態度!
人のもの壊したらまずごめんなさいでしょうが!!』
はじめてだった、女性にこんな扱いを受けたのは…
もっと、彼女のことを知りたい…
彼女のいろんな顔を見たい
そう思ったのもはじめてだったが
「本当すまねぇが、そういうクレーム対応してる時間もねぇんだ!後で事務所来てくれ!」
そう言って何とか理性でその場を制した。
携帯の一件がある、彼女との縁もこれで終わりではない。
焦らずゆっくり彼女のことを調べよう。