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〈H×H パロ〉ホストクラブ【幻影旅団】

第4章 +アルファ/夢主はイルミの幼馴染


「……どうやって調べればいいの?電話してみればいいのかな?」

「まだガラケー使ってる人間てほんとにいたんだ」

「お客様フリーダイヤルでいいの?キャンセルとか払い戻しの相談口の方になるのかな?」

「貸しなよ」

返事もしていないのに 航空券を上から抜かれる。縋る目でイルミを見上げていると 頬にポツンと滴が落ちてきた。

「様子見だって。まあ低気圧が去らないと飛ばないだろうね」

「ウソ…、あたし帰れないの?」

「さすがに明日には帰れるんじゃない?」

「そっか、とりあえず空港行って待ってればいい?」

「ほぼ全便欠便みたいだし空港は人で溢れてると思うよ。帰宅難民てやつ?」

「え、なら駅で待機してた方がいいの?」

「駅は駅で電車遅れたりするだろうし対して変わらないよ。下手すれば電車も止まるかも」

「そうなの?じゃあどうすればいいの?」

ポツンポツンと雨水が落ちる速度が速くなる、生暖かい強風が足元を通り過ぎた。
ゆっくりしてはいられない、イルミは質問攻めなユイに結論を言った。

「帰宅が明日でも問題ないなら今日は帰るの諦めたら?」

「問題あるよ!あたしはこれからどうすればいいの?イル兄はお仕事だし行っちゃうんでしょ?」

「そうだけど」

「…そうだ、イル兄のお店に一緒に行ってもいい?邪魔しないから」

我ながら悪くはない提案に思えた、知ってる人間の側にいられるならば心強い。それなのにイルミはきっぱりユイの案を否定してきた。

「未成年禁止だしそれは無理。大体ああいう店で一晩遊ぶだけでいくらかかると思ってるの」

「うんと、…じゃあお手伝いする!掃除とかお料理とか何でも手伝うから」

「その辺仕切ってるのオレじゃないしなんとも言えないけどさすがに素人の手はいらないと思うよ」

「…なら、ええと…」

どうすればいいのかわからず黙るしかない。こんな状況で1人放り出されるのは不安で仕方ないし ユイはそれを目で訴えるしかなかった。

サァサァと本格的に雨が落ちてくる。
まさかこんな展開になるとは 都会は天候すらも一筋縄ではいかないらしい、ユイはきゅっと拳を握った。


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