第1章 ホスト遊び/夢主はお客様
「……ユイ、さっきから何考えてる?」
「べ、別に、何も…っ…」
誤魔化すようにシャルから目線をそらせた。
シャルは私をさらにきつく抱き寄せる。
私の肩に顔を埋めてくる。
そして耳元で言った。
「……さらに言うと 人間だから嫉妬もするしヤキモチも妬く。ユイがなんか他の事考えてるみたいで悔しいからしばらくこうさせて」
「えぇっ?!」
顔を上に向けられ、目線を無理矢理に合わせられた。
シャルの身体の感触といい匂い、とにかく顔が近すぎて 心臓が口から出そうになる。
シャルは満足そうににっこり笑った。
「はは ユイが緊張してるー」
「かっ からかわないで…!」
「からかってないよ。かわいい」
「嘘、も、離してっ…」
「じゃあキスしてくれたら離してあげる」
「や、…そんなの無理っ だめ!!」
「無理って。さすがに傷付くよそれ」
「違っ、だって…ごめん」
「ゴメンゴメン……もう虐めないから、ぎゅーさせて」
シャルは私を優しく抱きしめ直して、肩に再び顔を埋めてくる。
シャルにぎゅっと抱き締められて、顔は熱いし心臓はバクバクだし 変な汗かくし。
身体はシャルに対して正直なのに。
私の頭の中だけは何故なのかイルミでいっぱいだった。