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〈H×H パロ〉ホストクラブ【幻影旅団】

第1章 ホスト遊び/夢主はお客様


クロロは口だけじゃなくて本当に私にだけお酒を作ってくれた。

それが結構珍しい事みたいで、リネルさんはともかくシャルも驚いてた。

イルミが作ったお酒に負けないくらいにキレイに注がれたグラスを手渡される。

クロロは私をじっと見つめて自分のグラスを合わせてきた。

「ユイ こうして出逢えたのも何かの縁だ」

「え、うん…はい」

「…………イイ女だな」

「へ…?!」

「気に入った。」

こんな彫刻みたいな顔した男前にそんな事を言われる日が来ようとは、夢にも思わず。

私はつい間抜けな声をだした。

クロロは私とだけグラスを合わせる。

その後、横から文句を言うリネルさんとも乾杯をしていた。

「…あーあユイ 偉いのに気に入られちゃったね」

「え?」

隣のシャルが私の腰にそっと手を回してくる。

少し引き寄せられ、耳元で内緒話をされた。

「クロロって気に入った客には割と傍若無人に振る舞うからね。リネルの事もあれで何だかんだ好きなんだよ」

「あ、そ、そうなんだ…」

「そのうちユイもああやって扱われるかもよ?……口説き落とされた後に」

口説き落とすも何も、所詮は店員と客だし…

と思いつつも、ふとイルミに「リネルさんより私の方が好き」って言われた事を思い出した。

あれは本当に嬉しかったから。

私の考えを見越したように、シャルの声が少し鋭くなる。

「オレらだって人間だし好き嫌いはあるよ」

「……そっか」

て言うことは イルミの言葉を素直に信じちゃってもいいのかな、なんて思ってたら一気にシャルとの距離が縮まっていた。

「……ちなみにオレはユイとこうしたかったんだけど。意味わかる?」

「……っ、シャル!」

腰に回された手をぐっと引き寄せられると、私は簡単にシャルに抱き締められてしまった。

つい頭にイルミの顔が浮かんだ。

もし、これがイルミだったらどんなだろうとか無意識に考えて想像してた。

どんな感触なのか、どんな香りなのか、どんなに心が騒めくのか……

シャルは驚いている私の顔を 笑いながら見下ろしていた。


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