第1章 ホスト遊び/夢主はお客様
「リネル タバコ持ってるか?」
「うん。あげるー!」
席に着くなりクロロはすぐにそう言った。
するとリネルさんはさっきのイルミのタバコを一本クロロに咥えさせて、ライターで火をつけてあげてた。
つい、イルミのタバコをつい目線で追った。
イルミは私に気を遣ったのか結局一度も吸わなかったなと思って。
吸ってる姿も見て見たかったな。
クロロはタバコの煙を吐き出した後、口角をあげてリネルさんに言った。
「…欲しいか。お前も」
「うん!クロロの吸ったやつちょうだい!」
「ふ タダでやるか。…そうだ、ユイならやってもいいぞ」
「……え?」
急に笑顔を向けられて戸惑った。
真正面から見ると…
なんて整った顔してるんだろうって思った。
「なんで!ズルいよユイばっか!」
「…えと、あの、私吸わないので」
「そうなのか?残念だな」
「もぉ~クロロの意地悪!!」
リネルさんはクロロに抱き着きながら、胸元に顔をグリグリ押し付けてた。
クロロはそんなリネルさんの様子を楽しそうに見ている。
「そう言うな。オレはお前のその拗ねた顔が好きなんだ リネル」
「………バカ」
クロロはいじけた顔を深めるリネルさんに吸っていたタバコを咥えさせると、新しくタバコを取り出した。
リネルさんは百面相みたいに上機嫌になって、にっこり笑顔になる。
再びクロロのタバコに火をつけてあげてた。
あれ、普通は逆じゃないの?
目の前の光景がキャバクラに見えてきた。