第6章 エゴイズムな純情戀歌《後編》* 豊臣秀吉
「秀吉さんも、もっと欲しがって…っ」
「美依……」
「私が、欲しかったんでしょう…?秀吉さんは、なんでそんなに余裕なの…?!」
「……っ」
(こんなの、ただのわがままだ)
秀吉さんは大人で、たくさん経験もしてきて。
恋愛スキルなんて、それこそ私と比べ物にはならないのだろう。
でも、秀吉さんにももっと曝け出してほしい。
もっとがむしゃらに、私を求めてほしい。
……そう、私を襲ってきた、あの夜みたいに。
すると、秀吉さんは苦しそうに顔を歪め。
そのまま───………
────ずっ…ぐちゅんっっ!
「……っぁあっ!」
素早く引き抜かれ、また奥を勢いよく穿かれた。
思わず甲高い声を上げてしまうと、秀吉さんは頭にあった私の手を褥に縫い付け…
そして、見つめてくる。
獰猛な熱を宿した、濃い榛色の瞳で。
「余裕なんて、ある訳ないだろ……」
「ひ、でよ…し、さ……」
「可愛いお前を目の前にして、めちゃくちゃ滾ってる。これでも必死に堪えてるんだ、優しくしてやりたいから。でも…そう言われると、我慢が利かねぇ」
「……っ」
「俺は、もっと…お前が欲しい……っ」
秀吉さんはそう切なげに言うと、腰を勢いよく打ち付け始めた。
いきなりの衝撃に、一瞬息が詰まる。
ずるっと昂りを引き抜かれ、また奥の口にめり込む程に強く突かれて。
それが鋭く繰り返され始め…
先程までの触れ合いとは全然違うその激しさに、私は仰け反り甘やかな声を上げた。
「あっぁん…っぁあ……!」
「はぁっ…美依、美依っ……」
「ひ、でよっ…ら、めぇ……っ!」
「お前が煽ったんだろ…?お前が嫌がっても、もう止めてやれない…!」
ぢゅっパンっ…ずるっ、ぱちゅんっ!
肌を叩く音と、擦れる酷い水音がする。
いっぱいいっぱいに中を押し広げている熱が、中を滑って抉って…
引き抜かれれば蜜が溢れ出し、閉じようとした内壁をまたこじ開けて奥を暴かれる。
その繰り返しで、目の前に火花が散った。
鋭い快感に視界が潤んで、その先には…
熱に揺れ、激情を孕んだ秀吉さんの顔があった。