第6章 エゴイズムな純情戀歌《後編》* 豊臣秀吉
「お前…案外欲しがりなんだな?」
「…っ違……!」
「まあ、そんな所も可愛いけど」
「あ……」
秀吉さんはゆっくり私の脚を押し開く。
膝裏に手を掛けて、横に大きく開かせて…
そうして泥濘(ぬかるみ)は晒され、秀吉さんはそこに自らの熱を宛てがいながら、ゆったりとした口調で言った。
「お前と暮らし始めて、お前が女にしか見えなくなって…すごい悩んだ。でも、お前が愛しくて…仕方なかった」
「秀吉さん……」
「お前が…欲しかったよ、美依」
「……っあ!」
ぬぷっ…
宛てがわれた先が、微かに口にめり込む。
そのまま秀吉さんは圧を掛けて、徐々にゆっくりと挿入し始めた。
狭い壁を押し広げて、大きな熱が挿し込まれてきて…
その圧迫具合に、私は秀吉さんの肩にしがみついて、声を上げながら爪を立てた。
「ぁっ、あ、ぁあっ……!」
「んっ…狭い、な……」
「ぁっ…入って、くる……っ」
「苦しいか?もう、少し、だぞ……」
ぐちゅぐちゅといやらしい音を立てながら、その秀吉さん自身が私に埋まっていく。
苦しくない、と言ったら嘘になるけど。
でも秀吉さんが蕩かしてくれたおかげで、痛くはない。
むしろ、中を擦られる感じが、酷く甘美で気持ち良くて…
(これ以上されたら、おかしくなりそう)
私が暴走しそうになってしまう。
おかしくなったら、秀吉さんは呆れちゃうかな。
そのまま、トンっと奥に当たった感覚がし。
秀吉さんはそこで腰を止めると、私を愛おしげな眼差しで見つめてきた。
「全部入ったぞ?」
「本当……?」
「ほら、こんな奥まで」
「……っ」
手で下腹を圧迫され、さらに撫でられてしまい、肌が震える。
こんなに深々と秀吉さん自身を受け入れること、それをますます実感してしまうから。
潤む瞳で見上げれば…
秀吉さんは余裕な感じで見下ろしてきて。
なんか悔しいなぁ、秀吉さんにももっとおかしくなってほしい。
そう思って、私は片手で秀吉さんの頭を抱え、強めに引き寄せた。
そのまま唇を奪ったら、秀吉さんはキョトンとした顔で見下ろしてきて。
私は若干睨みながら、秀吉さんに向かってまるで拗ねたように言う。