第6章 エゴイズムな純情戀歌《後編》* 豊臣秀吉
「ぁあんっ…あ、ぁっ…ぁん……っ」
「はぁっ…可愛い……」
「……っや…ぁあっ…!」
秀吉さんは苦しそうに呟いて、また私の脚の間に顔を埋めた。
蕾を指で弄りながら、蜜口に舌を差し込まれ、ぬるりと中を這う。
そのせいでゾクゾクと腰に痺れが走った。
息も荒く、夢中で貪る秀吉さん。
こんな『男』としての姿は、色っぽくもどこか可愛い。
こんなに私を求めてくれてるんだ。
それを思えば、堪らない気持ちがせり上がって。
────躰中が、湧き立つ
止められないくらいに…私も求めてる
「ぁっぁあ…っもう、らめぇ……!」
「美依……」
「……っぁあぁぁぁ!!」
駆け上がるのは、瞬速だった。
昂りだした躰は一気に登り詰めて…
頭の中がスパークして真っ白になれば、お腹の中が熱く収縮した気がした。
波にさらわれ、自分の制御が利かない。
そのまま力なく脱力すれば…
真上から、秀吉さんが優しい瞳で見下ろしているのが解った。
「かーわいいな、お前は」
「はぁっ…はぁっ……」
「腕、痛くないか?あまり無理はさせられないからな」
(なんかちぐはぐだよ、秀吉さん…)
自分の指についた蜜を舐めながら、私を気遣う。
その仕草はとても色っぽいのに、その言葉はやっぱり兄が抜けない過保護なものだ。
さっきまで夢中になって私を責めていたのに。
なんだろう、そのアンバランス加減がまた愛しいなぁ…なんて思ってしまうのだ。
でも───………
そんなんじゃ、物足りない。
私は息を整えながら、秀吉さんを見つめる。
そして片手を秀吉さんの首に回した。
「痛くないよ、だから……」
「ん?」
「……もっと、して?」
「……っ、お前な……!」
私が言えば、秀吉さんは少しだけ頬を染める。
珍しく照れてるな、なんか可愛いかも。
すると、秀吉さんは私に覆いかぶさりながら、お腹の部分に下半身を擦り付けてきた。
ぬめりとした、熱く硬いものが擦られ…
それが一体何か、瞬時に察した私は、思わず喉がなってしまう。
秀吉さんはそれが聞こえたのだろう。
若干苦笑しながら、私の汗ばむ額の髪を掻き上げ、そこに口づけを落とした。