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【イケメン戦国】新篇 燃ゆる華恋の乱☪︎華蝶月伝

第4章 蒼き隻眼竜の逆鱗 * 伊達政宗





「あの、さ…政宗…」

「ん?」

「さっき、私の夢を見るって言ってたじゃない、それってさ…え、えっちな夢を見てるって事…?」

「……えっちってなんだ?」

「い、いやらしいって、意味…」




しどろもどろな美依。
そんな姿を見て、思わずぷっと吹き出してしまった。

『えっちな夢』とは確かにそうだ。
お前と身体を繋げる瞬間の夢ばかりを見ているから…
俺は結局、欲求不満なのか?

俺は美依の頬に手を当て、その赤い顔を覗き込むと。
敢えて不敵に笑い、それに答えてやった。




「そうだな、それは間違いねぇ」

「そ、そっか……」

「なんだ、幻滅したか?」

「ち、違うよ!ただ、その……」




美依は俺の袂(たもと)をきゅっと掴み…
若干目を泳がせたが、すぐにまた俺と視線を合わせた。

そのどこか煽情的な顔。
瞳を若干潤ませ、微かに頬を染めて。
そんな美依の顔に、少しだけ鼓動が速くなる。

何が言いたいのかと言葉を待っていると…
口を開いた美依から出た言葉は、やっぱり素直で純な、美依らしいものだった。




「そういう夢見るのって、やっぱり足らないのかなぁって…い、色々と」

「美依…」

「政宗が足りないと思うなら、私は全然構わないし!だから…そのっ…な、なんて言えば良いのかなぁ」

「……」

「私は政宗に愛されるの、好きだから…さ」




(……こいつ、本当に参るな)

可愛すぎて、何でこう心をくすぐるのだろう。
足りないなら抱いてもいいよ、なんて。
無自覚に煽ってんのか、誘ってんのか。
何にせよ───………

こいつの可愛さは底抜けなんだがな。
見た目も好きだし、性格も心根も…
結局はどこもかしこも、みんな好きだ。

そんな美依から『誘われて』いるなら、精一杯応えてやらないとなぁと…
俺は頬から手を滑らせ、その唇を指の腹でなぞった。




「そんなに"したい"のか?さっきあんなに愛してやったのに」

「ち、違っ…政宗が心配で…!」

「まぁ、それに関しては答えはひとつだ」

「え?」








「結局はお前を溺愛してるんだよ、死ぬ程な」








お前は俺の逆鱗だ。
隻眼の青い竜の───………

たったひとつの『弱み』なのだから。








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