第21章 一世の契り * 帰蝶
────お前なら、きっと
この欠片の空いた心を満たしてくれる
「どうした、男の昂りは見るのは初めてか」
「い、いえ……」
「……そうか、残念だ」
「え……っあ!」
俺は美依の腰を再度掴み、引き上げた。
そのまま脚の間に熱杭を差し入れ、美依の女の部分に擦り付ける。
ぬるぬると雄と雌が擦れ合い、痺れる程の快感だ。
ここまで気持ちが高ぶるのはいつ以来か。
少なくとも、女相手では初めて感じるほどの熱量で……
ゆっくりと小さな躰を見下ろせば、支配欲にも似たえげつない情欲に包まれた。
「や……だめ、それ、以上は……!」
「何故、こんなに好いのに」
「っ…帰蝶さん……!」
「止まれぬなど……理解しているだろう?」
嫌なら泣け、叫べ。
そうすれば、誰か助けに来るかもしれない。
別に商館には二人だけという訳ではないし。
だが……逃がしはしないがな?
こうなったのは、お前の落ち度だ。
その身を大切にせず、敵のいる場所にのこのことやって来て、あまつさえ敵の男を好きだと言った。
帰るに帰れない天候と言い、その状況は全て『美依を手篭めにしろ』と言わんばかりに。
俺はそれに従ったまで。
お前は俺に食われる"膳"だ、目の前に置かれて食わぬなど、勿体ないことはしない。
そう……この行為は、それでいい。
愛しさで、心が軋むなど───………
そんな感情は、今はきっと必要ない。
「さあ、受け入れろ」
「だ、だめ……!」
「否…は聞いていない。お前は"はい"と言うだけでいい」
ぢゅぷっ…ずぷぷぷ……
「……っあ、ぁ、あ………!」
俺が有無も言わさず後ろから穿けば、美依はそれ以上拒む様子もなく、すんなり受け入れた。
随分と中が狭い、だいぶよく解したつもりだったが、足りなかったか。
だが、よく濡れていて、入口は柔らかい。
つまり…あまり男を"ここ"に通したことがないと言う意味だ。
「っ……堪らんな、好い」
「帰、蝶、さ……っ」
「痛いなら言え、ゆっくり動く」
「っ……」
美依は答えない。
痛くないと言うならば、もうその先は決まっている。
それはすなわち……
俺の好いようにさせてもらう、という意味だ。