第18章 鴇色の華に魅せられて * 織田信長
「も、私…らめぇ……っ!」
そして、共に崩れていく。
躰を痙攣させ始めた美依、もちろん俺もすでに二回目の絶頂が近い。
今度は、貴様の腹の中に。
俺をたっぷりくれてやると…下腹に一気に熱が集まっていく。
「美依…っ出る……」
「あっぁっ…たくさん、出してぇ……っ!」
「…っ本当に、貴様という女は……っ」
蕩心、貴様に魅せられて。
溶けた心はもう、手遅れだ。
いやらしくも鴇色に染まった俺の姫。
肌も、気持ちも、空気も
何もかもが蜜で、極彩色で……
「……っあぁぁぁぁ!!」
「……っん………!」
────吹っ飛んだら今度は真っ白になる
「────…………っっ」
美依の腰を押さえつけて解き放ったら、美依はびくびくと躰をしならせ、全てを受け入れた。
俺は堪えることもせずに、己の全てを美依に注いで……
二度目の絶頂は、目の前に星がチカチカと瞬くほど気持ち良くて甘い悦だ。
そして、美依はくったりと俺の躰の上で脱力する。
燃えるように躰は熱く……
熱の塊のようなそれは、脱力したら動かなくなってしまった。
「美依……大丈夫か」
「………」
「美依?」
返事もしないので、心配になって顔をこちらに向かせてみれば、美依は気を失っていた。
気をやったと同時に、意識を飛ばしたのか。
頬を軽く叩いても、起きる様子はない。
だが、確認すればしっかりと呼吸はしているので……
ただ気持ちが昇天して寝入ってしまったのだと気づき、今度は俺が脱力してしまってぐったりと躰を横たえた。
「何なんだ貴様…俺を振り回しおって」
べろべろに酔っ払って、いきなり襲いかかって。
呂律も回らぬまま攻めてきて、色々とするだけしたら意識を飛ばして俺を放置か。
……なんと言う悪魔っぷりだ、手に負えない。
なんだか笑いが込み上げてしまい、俺は美依を躰に乗せたまま天井を仰いで笑ってしまった。
まあ、こんな夜があってもいい。
美依を愛した時から、振り回しているようで振り回されているのは承知の話だ。
下手したら、この事を明日美依は覚えていないかもしれない。
それを思ったら、また苦笑してしまった。