第17章 太陽と月の恋人《後編》* 秀吉、光秀
「あっ、ぁんっ…やぁ……っ」
「気持ちいいか、美依?」
「ひ、ひで……っん……!」
仰け反った顎を秀吉に捕らえられ、秀吉はそのまま美依の唇を塞ぐ。
上顎をくすぐり、奥深くまで絡め取ってやれば、美依はさらにトロンと顔を蕩かした。
光秀が蜜口を愛でる音と、舌が絡み合って響く艶やかな淫音は、三人の耳にも届き……
次第に躰は熱くなって、疼き出す。
美依の尻の下では、秀吉の雄がすでに顔を擡げ始めているし、光秀の昂りも然りだ。
だんだんと嵩を増して、限界まで高ぶるまでにそう時間は掛からない。
美依の肌は赤く染まりだし、汗ばんで首筋から胸元につーっと一滴流れた。
胸を鷲掴みにし、その頂を嬲る秀吉の指にそれは落ちて、ほんのりと指先を濡らす。
熱い吐息と共に唇を離した秀吉は、熱っぽい眼差しで美依を見つめて妖艶な笑みを浮かべた。
「とろっとろで、かーわいい顔だな」
「あっ、も…っだめぇ……!」
「こちらもいい感じにぐずぐずになってきたぞ。そろそろ気をやりそうか、美依?」
すると、光秀が脚の間から顔を上げ、唇についた蜜を舐め取りながら妖しく笑む。
そして、指の腹で赤く熟れる下の蕾を嬲り始めた。
"ここ"は美依の好きな場所だと知っている。
そして、中と同時に攻めると呆気なく弾け飛ぶことも。
光秀は親指で花芽を弾きながら、再度指を中に挿入させて、器用に内壁を軽く叩いた。
その叩く場所は、これまた美依の感じる場所であるから、そこを重点的に可愛がってやる。
「…っあ、ぁっ…らめぇ…っぁあ…!」
そうされると弱い。
美依はさらに嬌声を甲高くさせ、躰を震わせてひたすらにそれに身を委ねた。
次第に視界が滲み、思考回路も溶けてくる。
ほしかったのはこれだ、と。
男に無理やり触れられている時も気持ち悪くて、早く愛しい二人に触れてほしかった。
いつも自分を溶かすのは、長い無骨な指と、柔らかくて熱い唇と……
『────美依』
ひたすらに愛を囁く甘い声。
どちらも甲乙などつけられない、大切な存在。
いい加減と解っていながら───………
もっと抗えない熱に溺れたいと思っていた。