第13章 愛逢月の秘蜜《後編》＊ 政宗、家康

「すごい、締まる…っはぁ……！」

「美依…もっと舐めろ、吸ってもいい」

「んっんぅ…ふ……！」

「っ…そうだ、上手いな……最高だ」



貫くたびに、ゆらゆら揺れる腰。
その動きで、すでに酔ってしまいそうで。
突かれながらも、口の男のモノを咥えて離さない淫乱さとか。

この情事は"普通"ではない。
だが、それがやたらと駆り立て煽られる。
非日常の普段なら有り得ない秘め事は……
己を興奮させ、さらに灼熱を鋼のように硬くするのだ。



「あっ…や………っ！」



その時、政宗が手を伸ばし、美依の両胸に触れた。
下から胸の先を弄り、押し潰したりしていると、美依が堪らないと言ったように喘ぐ。
つまり、口での愛撫を中断してしまっている訳で。
政宗は苦笑し、片手を胸から離して美依の顎に触れながら……
色香を含んだ声で、美依に優しく囁いた。



「ほら…頑張れ、このままだと……」

「ぁっあっ…深、らめぇ……！」

「顔に出しちまうぞ？いいのか、それでも」



家康に後ろから激しく突かれ、それでも口に熱を含む事で抑えていた嬌声がここぞとばかりに溢れ出す。
『顔に出す』の言葉を聞き、美依は再度熱い舌を政宗の雄に絡め始めた。

裏筋に舌を這わせたり、雁首を舌先でくすぐりながら、咥えてちゅうっと啜ったり。
さすれば、また痺れるような悦が押し寄せて、政宗は美依の頭を撫でながら天井を仰ぐ。



「はぁ……っ好い……！」

「こっちも…すごい、熱く絡みついて…っ」



快感に浸っているのは家康も然り。
美依の中は、至極の空間だった。
柔らかいそこはすんなりと受け入れたのに、今は離すまいとぎゅうぎゅうと搾り上げてくる。
そんな場所を、抉って擦り上げれば、目の前に星が散るほどの悦楽が己を襲うのだ。

家康は腰を打ち付け、そのまま掻き混ぜるようにして昂りを動かした。
動きに合わせて内壁は蠢き、初めて挿れたのにまるで最初から覚えているかのように、しっくり馴染む。
甘蜜は熱くて、まるで欲望が溶けてしまうんじゃないかと錯覚するほどに……

"ひとつ"になった躰は好くて、家康を一気に駆け上がらせた。