第10章 黒と蜜、紅と熱 * 信長END
「本当に貴様は昨夜、信玄に抱かれたのだな」
「ご、ごめんなさいっ……」
「傷ついた貴様を信玄が癒したのだろう?そのような状況を作ったのは俺自身だ。だが…この痕はやはり面白くはないな」
「んっ……!」
俺はその所有痕に合わせるように唇を重ね、まるで上書きするように強めに吸い上げた。
すると、痕はもっと鮮やかな赤に変わる。
それを見ながら…少し複雑な感情を覚えた。
口づけの痕は、言わば内出血だと聞いた事がある。
つまり傷と同じで、もしかしたら若干痛いのかもしれない。
美依をもう傷つけたくはない。
だが…他の男に付けられたのは癪だ、本当なら俺しか付けてはならない、愛した証だ。
だから、俺のものに塗り替える。
独占欲が勝ってしまい、俺が痕を一つずつ辿って、自分のものへと切り替えていけば……
美依は熱い吐息を漏らし、またぎゅっとしがみついてきた。
「あっ…のぶ、様ぁ……」
「……痛いか?少し我慢しろ」
「大丈夫、です…んっ、そうする理由、解ってますから……」
「……許してやれず、すまない」
「いいんです、そんな貴方が…大好きです」
(こやつは本当に…手に余る)
いつしか侵略された心。
思い通りにならず、酷く傷つけて……
それでも『愛してる』と舞い戻ってきた美依。
────もう、こんなにまで
貴様が深く入り込んで…堪らなく苦しい
「あっ……!」
肌に口づけながら、跨る脚の間へと指を伸ばす。
内太ももを撫で、その中心に触れれば、すでに潤いで満ちているのが解った。
その膨らんだ割れ目に指を這わせ、撫で上げて蜜を纏ってから硬くなった蕾に触れる。
さすれば美依は肌を震わせて、我慢ならないと言ったように甘やかに声を上げた。
「あっぁっ…そこ、やぁ……っ」
「ここも当然触れられたのだろうから…また俺を覚えさせねばな」
「…っ忘れて、ません……!」
「そうか、なら…確かめる」
美依を片手で抱え、押し倒して背中を絨毯に付けさせて。
そして改めて脚を割り、その泥濘に指を差し入れた。
柔らかく濡れたそこはすんなりと俺の指を咥え込み……
抜き差しを開始させれば、美依はよがってさらに蜜部を熱くさせていく。