その哀しき運命(サダメ)を少しでも変えたくて 番外編
第3章 番外編③「~小さな身体で動ける秘密(後編)~」
内心で驚愕するオレに再び声は言った。
[お前を一時だけ青年の姿にした。我を使って彼女の内に暴れる力をお前の力で鎮めるのだ!]
すると指輪はオレの両手にグローブと形変えた。
(何だろう…今なら……今のオレなら彩ちゃんを助け出せる様な気がする!)
内心でそう確信したオレは駆け出す。
『……綱吉君?』
オレガノは信じられない光景を見た。さっきまで子供だったはずの彼が光に包まれて、光が晴れると青年に成っていたのだ。
バキッ、「がはっ!?」
「家光!?」
獣の攻撃をくらうのを見た9世は叫んだ。
彼はそのまま壁に激突すると思われたその時だった。
ドサッと家光を受け止めた者が居る。
「?」
家光は瞬きをするとその人物を見る為に首を動かす。
『『「「ッ!?」」』』
家光と9世たちは驚愕した。
目を見開く父さんにオレは言う。
「父さんは休んでて…」
「ツ ……ツナなのか?」
戸惑いながら言う父さんの問いにオレは頷く。
「そうだよ。この話はいずれ話すから」
そう言って父さんを9世に預け、そしてお爺ちゃんたちを見て言った。
「お爺ちゃんたちも動かずに居て……後はオレがやります」
そう言ってオレは駆け出す。
9世たちはボンゴレ初代の姿を見た気がした。
それだけ姿がそこまで思わせるくらいに成長した彼は変わらない笑みを讃えて、ながら獣と対峙している。
「彩ちゃん」
『グルルルゥッ!』
獣は唸るとオレに攻撃を仕掛けたて来た。
何故かオレは攻撃が来る場所が分かるから避けながら獣の懐まで歩み寄る。
9世たちはツナの動きを唖然と見ていた。