その哀しき運命(サダメ)を少しでも変えたくて 番外編
第3章 番外編③「~小さな身体で動ける秘密(後編)~」
『行くぞ皆!』
『『Si.ボス!』』
9世の掛け声に守護者たちは頷いた。
『俺たちも行くぞ!』
『『はい!』』
同じ様に家光の部下たちも頷く。
オレはオレガノと言う人と共に安全な場所まで離れていた。
全員が獣に攻撃をするが全て防がれた挙げ句に返り討ちにあっている。
「ハァ…ハァ…ハァ…! くそっ! 1発も攻撃が当たらない処かこのままじゃ俺たちが殺られちまう!」
家光の言葉を聞いたオレは歯噛みする。
(オレに……彩ちゃんを救える力が在れば…)
両手を握りしめながらそう内心で呟いた時。
[彩花を……彼女を心から救いたいと……願うか? 大空の再来の子よ]
「え!?」
オレは突然聞こえた声に驚いて辺りを見た。
でもオレガノさん以外誰も居ない。
ふとオレは服の内側に入れているモノが煌めいている事に気付く。
「!」
(彩ちゃんから預かっている指輪が光ってる!?)
オレが内心で驚いているとまた声が聞こえた。
[お前に問う……救いたいと願うか?]
その問いにオレは言う。
[救いたい!! 彩ちゃんが笑ってくれるならオレは何だってやってやる!!]
その答えに相手は言った。
[良いだろう。……ならば指輪を翳し、叫べ! フィーネ!]
その言葉にオレは頷くと指輪を取り出し、翳すと叫んだ。
「っフィーネ!!」
キランッ、パアアァッ…、『ッ!? 綱吉君!?』
指輪が煌めき、眩い光を放ちながらツナを包み込み、オレガノは腕を翳しながら彼を呼んだ。
光が晴れるとそこには10年後の姿をしたツナが居た。
「……これって…」
嘘ぉ〜!? オレ大きくなってるぅ〜!? (汗)