その哀しき運命(サダメ)を少しでも変えたくて 番外編
第3章 番外編③「~小さな身体で動ける秘密(後編)~」
[確かに暴れている力を解放すれば収まる。でもここには数人の人間が居る。
そんな事をすれば全員を殺してしまう! それに伝えたわ。ツナに…必ず助けに来てねって
伝えたから……たがらっ こんな所で薬何かに負けて…っ]
ドクンッ…、「ッ!?」
一際大きな脈打ちが全身に走る。
相棒が暴走すると言った。
「ああぁっ!! あああああぁーーっ!?」
私は絶叫した。
ゴオオッ…と彼女の体から膨大な炎が噴出した。
『『何だ!? いったい何が!? うわあぁーっ!?』』
ゴオオ…、溢れ出た炎はその場に居た者たちを全てを燃やし尽くした。
「ッ!? いやあああーーっ!?」
それを見て、私の悲痛な叫び声が響く。
ドオオンッ…、部屋の壁が破壊されるとそこには9世たちが居た。
「助けに来たぞ!! 彩花ちゃん!! ッ!? っな!?」
家光は叫ぶと驚愕した。
『『「「ッ!?」」』』
9世たちも同様だった。
彼らの前には計トラックぐらいの大きさにオレンジ色に燃える炎の獣が居た。
『グルルルゥッ!!』
獣は唸り、威嚇していた。
愕然とする9世たちをよそにオレはその獣を見て叫んだ。
「! 彩ちゃん!!」
(何故かオレはこの獣は彩ちゃんだと理解出来たんだ)
『『「「ッ!?」」』』
ツナが獣に向かって彼女の名前を呼んだ事に9世たちは目を見開いていた。
9世は言う。
「綱吉君……まさか目の前のあの獣が彩花ちゃんなのかい?」
その問いにオレは頷く。
「そうだよ! 彩ちゃんとっても苦しいって! 痛いって言ってる! お爺ちゃん! 父さん! 彩ちゃんを助けて!!」
その頼みに9世たちと家光たちは頷いた。