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その哀しき運命(サダメ)を少しでも変えたくて 番外編

第3章 番外編③「~小さな身体で動ける秘密(後編)~」


9世の問いにガナッシュは頷くと部屋を出て行く。

(さっきの綱吉君が出て行く間際に見せた不安げなあの表情……そして先程から鳴り止まぬ超直感からの警鐘……綱吉君か彩花ちゃんの身に何かが起こると言うのか?)

内心で焦りを感じていた時。

「彩ちゃ―――んっ!?」

「ッ!?」

それを確信づけるかの様に悲痛な彼女の名叫ぶ彼の声が聞こえて9世は驚愕した。


部屋に戻った彼女はオレを見て言った。

「ツナ…ちょっとの間だけベッドの下に隠れてて」

「え?」

その言葉にオレは瞬きする。

「お願い…ツナだけは無事で居てほしいから」

彼女のその悲痛な表情を見て、オレは頷く。

「わ 分かった。彩ちゃんは?」

その問いに彼女は言う。

「私はやる事があるからここに居るわ。ツナは隠れたら絶対に声を出さないでね」

オレは頷くとベッドの下に潜り、両手で口を押さえる。

彼女はそれを確認して微笑むと言った。

「フフフ…いい子ねツナ……大好きだよ」

オレは彼女のその笑顔が儚げに見えた。

そして彼女が立ち上がったと同時にバンッとドアが開かれる。

「ッ!?」

オレが驚愕している事に気付いている彼女はドアを開けた相手を見て言った。

『ノック無しでレディーの部屋に入るのは紳士ではありませんね』

その相手は家光の部下の男だった。

侵入者は彼の仲間だろう。彼は辺りを見て、ツナが居ないかを探っている様だが私が幻術で隠しているので見えていない

男は私を見て言った。

『ボスのガキが居ないのは残念だが娘……お前は良い手土産になる。来い!』
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