その哀しき運命(サダメ)を少しでも変えたくて 番外編
第3章 番外編③「~小さな身体で動ける秘密(後編)~」
[だから君は大空に選ばれた。大空の様な君が守護者であり守り手なら私は安心だよ。
自分はもう老いてしまったから
後継者を見付けなければならない。その時にボンゴレリングは手薄になる。だから君にはリングの守り手を任せたい]
「ッ!?」
私は驚愕すると言った。
「そんなのダメだよ! このリングはボスとチェデフのボスが代々保管してきたんだよ!」
9世は瞠目する。
[何故君がそれを…[10世の記憶か?] ッ!]
9世の言葉を遮って初代は問い掛けた。
私は頷く。
「それも在りますが…大方を私は自分の世界で知り得た情報です」
8世は言った。
[ではこの後何かが起こる事は知っているの?]
その問いに私は言う。
「彼に関する事しか私には分かりません。私自身もこの世界の住人なので私が知っている展開が起こらない可能性もありますから」
[成る程ね。貴女の予想と反する事もあるって事ね]
「アハハ…」
8世の言葉に私は苦笑いした。
初代は言う。
[では、始めようか…]
初代の掛け声に他のボスたちが整列する。
私は言った。
「始めるってまさか継承の儀ですか!?」
私の言葉に初代は頷く。
[そうだ。見た所そのフィーネリングを使うにはこの継承の儀が不可欠の様でな。
それにそなたならば9世の手助け並びに少しでもそなたが望むボンゴレにしていってほしいのだ]
私は瞠目すると言った。
「私はボンゴレをどうこうしたいとは思ってないません。でも…貴方の意思を受け継ぐ彼が望む形に
する為に手伝いをしてあげたいと思っています。それが……私の意思であり決意です」
初代は話す。