その哀しき運命(サダメ)を少しでも変えたくて 番外編
第3章 番外編③「~小さな身体で動ける秘密(後編)~」
「信じられない出来事ですが……私の魂はこの世界の外、異世界から来た来訪者です。何故私の魂が
異世界から此方の世界に来たのか? と言うと別のパラレルワールドの綱吉が私が向こうで亡くなる寸前に来て
私を連れてきたのです。理由は恐らく…綱吉たちの世界に現れた混沌(カオス)を倒す為でしょう。
そしてこの体はマフィア界の裏側で秘密裏に行われていた実験体No.182。生まれて間もない
赤子を拐って、その赤子に……初代…貴殿の初代ファミリーの血を輸血してクローンを作ろうとしていた」
[[[ッ!?]]]
歴代のボスたちは驚愕する。
私は続けた。
「どうやって初代ファミリーの血を手に入れたのかは今ではもう分かりません。ですがその復活を予知していた
綱吉が私をこの肉体に入れた事によって復活しかけた初代の魂に上書きされた状態で意思疏通が出来ますし、
体を貸す時もあります。因みに本人は話す事は無いから奥に引き込もってます。
まぁ…そのお陰か彼が出てこれたみたいな感じかな?」
首を傾げて隣を見て言う彼女に初代たちは瞬きをしたが直ぐにそれは分かった。
[……そうだけど……もうちょっと空気読もうよ彩花]
そこに現れたのは綱吉だった。
私は苦笑いしながら言う。
「アハハ…だってずっと視線を早くこっちに話を振ってみたいな目をしてたんだもん♪」
[だからって急に向けられる身にもなって!? 後その姿で"もん゙とか可愛いから言わないでくれる!?]
綱吉のツッコミに私は微笑むと言った。