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その哀しき運命(サダメ)を少しでも変えたくて 番外編

第2章 番外編②「~小さな身体で動ける秘密(前編)~」


「否、君が居るなら調べる必要もないよ。雷舞から君に迷惑な行動はしないでって

念押しされてるからね。まぁ…それも小学生までだけど」

雲雀はそう言ってニヤリと笑うと私は身震いをした。

やっぱり雲雀は凄い一瞬で闘志に灯を点そうとしたが理性で押さえながら私は言った。

「ならしばらくはお別れになりますね」

雲雀は瞬きすると言った。

「何処かへ行くの?」

私は頷く。

「えぇ…自分の力で大切なモノを守れる様強くなる為に」

私の決意と覚悟の眼差しを見て雲雀は言った。

「ふーん……ならその時に君がどれだけ強くなったか見てあげる」

「え!?」

私は驚愕しながら雲雀を見る。

不機嫌そうな表情で雲雀は言った。

「何? 僕じゃ務まらないかい?」

雲雀の問いに私は首を振る。

「滅相もない! …なんか雷舞ちゃんより雲雀さんを独り占めしていい気がしないだけです」

雲雀は微笑むと言った。

「フッ…強さを見るのにそんな気遣いは無用だよ。いつ発つの?」

雲雀の問いに私は言った。

「恐らくですが……2年の遠足が終わった辺りに」

雲雀は言った。

「確かにあったね。と言う事は半年後か……まぁ…君が居ない間は僕が並盛を守るから君は安心して行な……

戻ってくるまでの間は雷舞たちの事も見ていてあげる」

私は瞠目した。

今日は雲雀に驚かされてばかりだなぁ〜

内心でそう呟くと私は苦笑しながら言った。

「アハハ…ではお言葉に甘えて…お願いします」

雲雀はフッと微笑むと帰って行く。

これが私が雲雀と最後に会った日になった。
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