その哀しき運命(サダメ)を少しでも変えたくて 番外編
第2章 番外編②「~小さな身体で動ける秘密(前編)~」
私たちはクラス分けが同じになって、ツナが一番喜んでいたわね。楓たちも満更でもなかった様だし、関係が良好で良かったわ。ただ…相棒が警告といよいよだと語りかけてくるのに私はこのクラスに半年しか居られないと悟り、少し寂しい想いがあるけどまた会えるからと気持ちを切り換えて、学校生活をエンジョイしてたら、1年の時には絡まれなかった雲雀が目の前に居た。しかも何故か私の家の前に…何故!?
内心で狼狽えながら私は言った。
「3年生の雲雀さんですよね? 私の家に何かご用ですか?」
雲雀は私が声を掛けるまで気付かなかったのか目を見開いていた。
「君……この家の子?」
雲雀の問いに私は頷く。
「はい。並盛学園初等部2年B組の空季彩花です」
雲雀は言った。
「3年の雲雀恭弥。まさか君が彼らの娘だったとはね」
「え?」
私は意味が分からなくて瞬きをした。
雲雀は微笑むと言った。
「フッ……従妹の雷舞が世話になってるね」
私はそれで思い出すと言った。
「え!? まさか雷舞ちゃんの従兄って雲雀さんだったんですか!?」
驚く私が面白いのか雲雀は小さく笑うと言った。
「フフ…そうだよ。家の親がね雷舞の交友関係の家を調べたら君家が雷舞たちの親のトップだって聞いてね。
僕も雷舞から君の事をよく聞いてるからね。実際に見て…君、小動物の皮を被った龍だね」
「へ!?」
獅子じゃなくて龍!? どういう意味なの!?
内心で疑問に思いながら私は言った。
「で、私の親に会いに?」
私の問いに雲雀は首を振る。