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その哀しき運命(サダメ)を少しでも変えたくて 番外編

第2章 番外編②「~小さな身体で動ける秘密(前編)~」


頭に直接響く声に楓たちは驚愕する。

その声の主は続けた。

『ならば何れ訪れる災厄の為に強くなれ……それがお前たちが守ろうとする者の願いでもあり、

その者の安寧の未来をもたらす事に繋がる。お前たちの意志が本物であればこの指輪の力を解き放つ事が出来よう…』

そう言って指輪の光が収まるとそれぞれの先端に小さな宝石が煌めいていた。

私は言う。

「フィーネリングにみんなが守護者として認められたんだね」

彼女の言葉に楓たちは瞠目すると雷舞は言う。

「彩花ちゃんも?」

私は頷く。

楓は言った。

「まだスタートラインに立てた所かぁ…」

清も言った。

「道は険しいが各々方のやり方でいけばおのずと彩殿が居られる場所に着くでござる」

雷舞は頷く。

「うん、そうだね」

津知たちも頷いた。

私は嬉しくて涙ぐみながら言う。

「私……嬉しいよ。みんなと共に居られる事が」

「…彩さん」

私は涙を拭うと言った。

「でも今はまだみんなの力を借りるには私たちはまだ子供……だから約束しよう。また出逢えたら

この指輪を見せ合いましょ。そうすれば私たちが一番分かるから」

楓は言う。

「ちょっと待ってください。その話だと彩さんが居なくなるように聞こえます」

私は話す。

「私は時が来たらイタリアへ行くの……だからみんなには私が留守の間……私の大切な人を守ってほしいの」

雷舞は言う。

「綱吉君でしょ?」

雷舞の言葉に私は唖然としながら見た。

雷舞はしてやったりと言った表情をすると話す。
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