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その哀しき運命(サダメ)を少しでも変えたくて 番外編

第2章 番外編②「~小さな身体で動ける秘密(前編)~」


キランッ…、女性のリングがまた煌めいて楓たちは腕を翳す。

光が収まって恐る恐る腕を降ろした楓たちはさっきの女性が居た場所に彼女が居るので瞬きをした。

「え? さっきの人は?」

不思議がる楓たちに私はキョトンとしながら言う。

「え? 私だけどどうかした?」

「「え?」」

楓たちは唖然とする。

私はさっきの指輪を見せると楓たちは驚愕すると言った。

「「「「「「はあっ!? マジで!? あり得ないから!?」」」」」」

全員のツッコミに私は微笑みながら言った。

「フフフ…これは誓約で使える力なんだけどあんまり使っちゃダメなんだよね。なんせ自分の未来を崩しているから」

楓たちは瞠目した。

「それを分かっていて力を使ったんですか!?」

「あまりに無謀だよ!?」

楓と雷舞の言葉に清たちは頷く。

私は少し微笑む。

「みんなの今を守れるなら私の未来が少し崩れても問題ないよ。私は自分よりもみんなを守りたいから」

そう言って微笑む彼女に楓たちは切ない想いになった。

自分をかえりみずに仲間の為に己の未来さえも投げうるこの少女に自分たちはまだなにもしていない。

楓「貴女の未来は俺たちが守ります!」

清「彩殿にこれ以上犠牲を払わせないでござる!」

雷舞「友達の未来を守れないなんて嫌だもん!」

津知「俺たちの力を合わせれば!」

和「貴女の崩された未来を修復出来る!」

希里「僕らの未来を貴女と共に!」

楓たちの言葉に反応する様に指輪がキランッと煌めく。

『お前たちの想いしかと聞き入れた』

「「「「「「ッ!?」」」」」」

頭に直接響く声に楓たちは驚愕した。
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