その哀しき運命(サダメ)を少しでも変えたくて 番外編
第1章 番外編①「〜私の使命と家族としての在り方〜 」
私は人がたくさん居る大通りで辺りをキョロキョロする。
『チャオ! 尚吾じゃないか! ん? 尚吾……お前抱っこしてるその子は?』
青果屋のおじさんが彩花を指差して狼狽えながらの問いに尚吾は答える。
『え? 俺と千鶴に授けられた天使だ。「彩花、このゴツいおじさんは良い人だ。
俺達が居ない間はおじさんを頼るんだぞ」』
私は頷くとおじさんを見て言った。
「彩花って……言いましゅ…///」
噛んだ私は俯いた。
おじさんは笑う。
『ハハハハ! 彩花ちゃんってのか可愛い名前をつけてもらったんだな』
おじさんは私の頭を優しく撫でてくれた。
私はふにゃって笑うと全員が悶絶したのは言うまでもない
家に着くと尚吾は彩花を降ろすと言った。
「家に着いたぞ彩花」
私は2人の家を見上げた。
見た目はイタリアの普通の家だけど繋がっているから間違えそう……表札が何よりの目印だよね。
「「ただいま〜」」
2人は家の中に入ると彩花に振り返る。
私は言う。
「た…だ……いま…」
2人は微笑みながら言った。
「「おかえり彩花」」
私は嬉しくて2人に抱きつく。
それから千鶴が作ったご飯を食べて、尚吾とお風呂に入る。
体がポカポカしてて髪を千鶴が乾かしてくれてる間に彩花は船をこいでいた。
千鶴は微笑むと私を抱き上げて、私用に用意された部屋のベッドに寝かされる。
お日様の匂いがするベッドで私は直ぐに眠りに就く。
翌朝、目が覚めた私は泣きたくなった。
仕方がないのは分かるけど……精神的ダメージが大きい…まさか……おねしょをしてしまったなんて……うぅ〜…(泣)