その哀しき運命(サダメ)を少しでも変えたくて 番外編
第2章 番外編②「~小さな身体で動ける秘密(前編)~」
まぁ…なるとは思ってたけどね。ジョットってば人の体をボロボロにしながらもお父さんに勝つのは良いんだけどさ…。
私は内心で愚痴ると言った。
[やり過ぎよジョット!!]
『っう!』
Ⅰ世は呻く。
尚吾はボロボロの状態で仰向けに横たわりながら肩で息をしている。
[稽古するだけだったのに何でボロボロになるまで戦うのよ!! お母さんに程ほどにって
言われてたのにこれだと100%怒られるじゃない!! ジョットのバカ!!]
[ちょ ちょっと彩花!?]
私はⅠ世の言葉を無視して無理矢理意思を奥へ追いやった。
私は尚吾に駆け寄ると言う。
「お父さん……ごめんなさい……私のせいでボロボロに…」
瞳を揺らして謝る彩花に尚吾は頭を優しく撫でながら言った。
「謝る必要は無いさ……俺的にお前の戦闘スタイルが分かって良かった」
私は瞬きする。
「私の戦闘スタイル何か問題でも在った?」
私の問いに尚吾は首を振る。
「いいや……初代の戦闘スタイルならお前が一番動きやすいだろう。ただな他の強者のを見るとそっちを
真似たくなる傾向が人間にはあるから注意する様にな」
と言って私の頭をぐしゃぐしゃに撫でた。
私は頷く。
私的には初代か綱吉のスタイルしか合わないのは一目瞭然なんだけどね。え? 何でかって? 私がボクシングみたいな事は出来ないのもあるし私が彼らの戦闘を一番にやりたいと思ったからだよ。やればやるほど奥深いし、改良点も幾つもあるからね♪ 次代のはちょっと言葉が大きいけどジョットの戦い方をマスターしたいもん。あ、もちろん綱吉のもね♪
私は内心で呟くと言った。