その哀しき運命(サダメ)を少しでも変えたくて 番外編
第2章 番外編②「~小さな身体で動ける秘密(前編)~」
と苦笑いすると尚吾は唖然としたが納得した。
(ボンゴレ初代から直々の組み手ならここまで強くなったのも納得がいく…全く我が娘ながら驚かせてくれるな)
内心で呟くと尚吾は構える。
「!」
私は尚吾の構えを見て、応戦出来る様構えた。
[そたなの義父は中々の強者だな]
[ッ!? ジョット!?]
いきなりⅠ世が内側から呟くので私は一瞬そっちに気を取れた隙に尚吾が攻撃を仕掛けてくる。
[来るぞ彩花]
Ⅰ世の言葉に私は尚吾に意識を集中して、攻撃を防いだ。
[彩花、尚吾と戦わせてもらえないか?]
Ⅰ世の問いに私は言う。
[今は私が稽古相手をしているんですよ!? ちょっと無茶ぶりですよ!?]
ツッコむ私を気にしないⅠ世は言った。
[戦いたくてうずうずするのだ! 彩花ばかり狡(ずる)いぞ!]
彼の言葉に私はため息を混じりに言った。
「ハァ〜…お父さん…暫く相手がかわるから相手よろしく♪」
「は?」
尚吾は訳が分からず瞬きすると一瞬、彩花が俯くと直ぐ様圧巻的な気がその体から放たれる。
「ッ!?」
尚吾は驚愕すると離れた。
Ⅰ世は顔を上げると言った。
『すまないな尚吾。彩花には暫くかわってもらう事にしてもらっている。そなたと戦ってみたくてな』
尚吾は苦笑いすると話す。
「アハハ……貴方の期待に応えられるか分かりませんが良いですよ。娘がお世話になっていますし」
そう言って構えた尚吾にⅠ世は言った。
『ありがとう尚吾』
そう言ってⅠ世も構えると2人の戦いは始まった。