第5章 願いはただひとつだけ
ようやく出会えて、想いが繋がったこの人生。
これからは、自身の全てをかけてを幸せにしてやること。
それだけだ。
「…愛してる…」
「うっ…うぅ…リヴァ…イ…さん、私も…愛してます…ずっと、ずっと…愛して…ます!」
「来世も、そのまた来世もお前といたい…今度生まれ変わったら必ず俺もを探すと約束する。必ず思い出す。必ずだ…だから…もうずっと一緒だ…」
「はい…!」
長く長く、気の遠くなる程の莫大な時間彷徨い続けていたがやっと報われた。安堵と歓喜の涙を流しながら何度も頷いた。
リヴァイの言う通り、来世も、そのまた来世も一緒にいたい。
リヴァイがいない人生など考えられないのだ。
でももう大丈夫だとは信じている。
長い時を経て繋がった記憶に想い。
この人生を終えて次生まれ変わっても、きっとまたリヴァイは思い出してくれると信じている。
互いの想いを伝え合うように強く強く抱きしめ合う。
これ以上の幸せはどこにもない。
リヴァイとは食事をしていた事もすっかり忘れ、極上の幸福感にひたっていたのだが…
―ピンポーン―
そんな雰囲気に、まったく遠慮することなくインターホンが鳴った。
頼んだデリバリーはすべて揃っているし、インターネットでの買い物が届く予定もない。
しかし、前世でのクリスマスの思い出にはまだ続きがあった事を2人は思い出し、目を合わせた。
「リヴァイさん…?もしかして…」
「あぁ…まさかとは思うが…」
リヴァイがため息まじりに呟くと、今度は扉を叩く音がリビングまで響く。